”包丁を研ぐのなら砥石が一番!”
そんなことは大多数の人がわかっているでしょう。
わかってるけど面倒・自信が無い・やりたくない!
という方のために、このページでは現役料理人の私が砥石以外の簡単な研ぎ器(シャープナー)を紹介します。
実は私も砥石で研ぐのは面倒でやりたくないんです。
簡単!便利!おすすめの研ぎ器 5選
貝印 関孫六ダイヤモンド & セラミックシャープナー
関孫六ブランドのシャープナー、折り畳み式でコンパクトに収納。
刃物のトップシェアメーカーなので、包丁研ぎのポイントを押さえていて簡単に研ぐことができます。
- 1のV型ダイヤモンド砥石で荒く形を削る(10回)
- 2のセラミック回転砥石で形を整えつつ削る(10回)
- 3のセラミックV型砥石でなめらかにならす(5回)
すべて動きは引くだけです。勢いよく引き抜くと抜いた直後に刃が下に行き危ないので注意
3つの工程を組み合わせることにより実用的な切れ味に研ぐことが可能です。
京セラ ロールシャープナーファインセラミック
包丁のあごから切っ先まで均等に5往復ほど繰り返し通すことで切れ味が回復。
特許技術により1つのローラーで荒砥と仕上げができます。
これにより少ない工程で切れ味の回復を実現、簡単でスピーディーです。
Zwilling ”V-Edge”シャープナー (ツヴィリング V-エッジ)
このシャープナーは比較的新しい形状のものです。
包丁の差し込み口が深く・研ぎ面が長いのが良い所で刃先を荒らしません。
簡易研ぎ器の中では研ぎ方が砥石に近くなめらかに研げます。
貝印 SELECT100 ワンストロークシャープナー
電動シャープナーではこれがおすすめです。
コンセント式なのでパワーは十分!
構造に無理がなく、誰にでも楽に研ぐことができます。
カートリッジ交換で両刃・片刃どちらにも対応可能。
Zwilling シャープニングスチール 研ぎ棒 スチール棒
棒状のシャープナーの基本の物で研ぎ棒ではこれが一番おすすめです。
セラミック・ダイヤモンドなどもありますが削れすぎます。
刃先の”よれ”を直す程度で十分です!
このページでは、一般的に家庭で使用されている万能包丁(三徳包丁・牛刀)両刃の物を対象として解説しています。
片刃の包丁は片刃用の研ぎ器、専門包丁は専用の研ぎ器を検討して下さい。
(おすすめの商品の中には片刃・セラミックに対応できるものもあります。下記参照)
研ぎ器の種類
砥石 | 切れ味よく研ぐことができるが使いこなすのが難しい。 |
簡易研ぎ器 | ロールシャープナー・V型などかあり最も多く使われている。 |
電動研ぎ器 | 簡易研ぎ器が電動になつたもので楽、本格的な物は大きく高価。 |
研ぎ棒 | 金属・セラミック・ダイヤモンドの研ぎ棒がある。セラミック製は折れやすいのでおすすめできない。 |
簡易研ぎ器では刃を付けなおしなめらかな鋭い刃をつけることはできません。
これは簡易研ぎ器の構造上難しいのです。
砥石での手のかかる工程をはぶき、簡単に手早く小さな砥石で切れ味を回復させています。そのため、どうしても研ぎが荒くなるのです。
回数を多くしても、力を入れて強く擦りつけても砥石での研ぎ直しのようにはなりません。
これらのムリな行為は、包丁や研ぎ器を劣化させるので注意が必要です。
簡易研ぎ器で切れ味を良くするということは刃先(最初に食材にあたる部分)を荒し食材への食いつきを良くするということが主になります。
簡易研ぎ器の研ぎ方の違い 刃先の研磨のされかた
ロールシャープナー
研磨するローラーが回転することで刃に対して縦(垂直方向)に研ぐ。
刃先が縦に研がれて荒れた状態になるので食材への食いつきがよくなりますが、荒れた状態なので弱くすぐに切れなくなります
V型シャープナー
包丁を引き抜くことにより刃に対して横(水平)に研ぐタイプ。
横に研磨されるので刃先の研ぎ目が横になります。(縦の方が食材への食いつきは良い)
大型V型
比較的新しいタイプの研ぎ器で包丁を差し込む部分が縦に深いのがポイント。
刃先の荒れが少なくなめらかに研ぐことができます。
刃に対して研ぎ面が長く斜めにあたるので研ぎ棒に近いです。
本体のばねの張りにより研ぎ面が動くので力を入れすぎることもありません。
電動研ぎ器
研磨する部分の回転や振動により楽に研ぐことができます。
電池式も多く電池の消耗により研磨力が変化することも。
刃先を一定に研ぐには慣れが必要。
研ぎ棒
刃先を手で加減して研ぐことができる。
シンプルでわかりやすいのですがその分コツがあり慣れる必要があります。
簡易研ぎ器注意点
簡易研ぎ器には水で濡らすもの・濡らさないもの・引くだけのもの・往復するものがあります。
各商品の説明書に従って使用して下さい。
往復するものは刃の中腹だけをとぎがちになりますので、きっ先(先のとがった部分)とあご(刃の一番手前)に研ぎ残しのないよう注意すると良いです。
濡らさないものを濡らして使用すると砥石の破損の原因になります。
濡らすものを濡らさずに使用すると刃が破損することがありますので注意が必要です。
研いだ後の包丁は必ず洗ってから使用して下さい。
簡易研ぎ器は砥石と比べて簡単に急激に切れ味を取り戻そうとしているのでどうしても工程が荒くなり刃先の劣化が早くなります。
ふだん簡易研ぎ器を使っていたら、2年に1度くらいはメーカーの”研ぎ直しサービス”を利用しましょう。(メーカーにない場合は研ぎ屋に出しましょう)
見るべきポイント!メリットデメリット
メリット | デメリット | |
ロールシャープナー | 簡単に切れ味が戻る。 | 刃先を荒らすため刃の劣化が早い。 |
V型シャープナー | 手軽で簡単に整形できる。 | 食材への食いつきが悪い。 |
大型V型 | なめらかな刃先を作り出せる。 | サイズが大きく価格が高い。 |
電動シャープナー | 早く楽に研磨できる。 | トルクの変化・刃のあて方など慣れは必要。 |
研ぎ棒 | シンプルで効果的 | コツをつかむ必要がある。 |
どの研ぎ器も力の入れすぎには注意が必要です。
材質
研ぎ器の中の砥石の材質は硬い金属・セラミック・ダイヤモンドがほとんどです。
研ぐ刃の材質よりも硬いことが必須で金属製の包丁を研ぐのであればどれでも問題ありません。
セラミック包丁はダイヤモンドでないと研げません。
まとめ
このページでは砥石以外の簡単に使える研ぎ器について解説しました。
包丁は使っていれば必ず切れ味が落ちてきます。
そんな時、手軽に切れ味を戻すことができる研ぎ器は必須です。
各研ぎ器の研ぎ方・切れ味の戻り・包丁がどうなるのかを考えて解説しています。
研ぎ器を使いたい場面を考えて選んでくださいね。
私は普段、棒状のスチールシャープナー(スチール棒)を使います。
手軽で、力加減も調節できて効果が実感できるからです。
使い方が難しいと言われていますが意外と簡単。
刃に対して20度くらいで棒をあててすべらせるだけです。
左右同じ回数(2~3回)あご(刃の一番手前)から切っ先まで滑らせます。
大根などを切ってみて切れ味が足りなければもう一度、それでも足りなければ少しだけ角度を変えてみると良いです。
試し切りの際に左右どちらかから押されるように感じるのであれば、左右で研ぎの角度が違うので押してこない方の刃先にスチール棒をすべらせます。(1~2度)
研ぎカスも溜まらず衛生的で効果大です。
簡単!便利!おすすめの研ぎ器5選と片刃・セラミック対応モデル
簡易研ぎ器は簡単に研ぐ為のものです。
食材を前に”切れないなぁ~”と思ったその時、手軽に切れ味を戻すことができる研ぎ器は必須です。
使用頻度、収納スペースを考えて選ぶといいでしょう。
貝印 関孫六ダイヤモンド & セラミックシャープナー
関孫六ブランドのシャープナーで折り畳み式でコンパクトに収納。
刃物のトップシェアメーカーなのでポイントを押さえており、3つの工程で実用的な切れ味に研ぐことができます。
砥石が3つに別れているので砥石の減りも分散されて長持ちします。
片刃用はこちらのAP0162です。
京セラ ロールシャープナーファインセラミック
包丁のあごから切っ先まで均等に5往復ほど繰り返し通すことで切れ味が回復。
特許技術により1つのローラーで荒砥と仕上げができます。
これにより少ない工程で切れ味の回復を実現、簡単でスピーディーです。
上でも書きましたが、この往復して研ぐタイプのシャープナーは切っ先とあごを研ぎ残しがちなので注意して下さい。
セラミック包丁を研ぎたい場合は砥石がダイヤモンドのこちらを使って下さい。
簡素な物ほど信頼できるメーカーを選ぶべきです。
Zwilling ”V-Edge”シャープナー (ツヴィリング V-エッジ)
このシャープナーは比較的新しい形状のものです。
包丁の差し込み口が深く・研ぎ面が長いのが良い所で刃先を荒らしません。
簡易研ぎ器の中では研ぎ方が砥石に近くなめらかに研げます。
バネの張りで研ぎがかなり変わってしまうので信頼できる物を選びたいです。
サイズが比較的大きく収納しにくい、価格が他のシャープナーより高いのが難点。
貝印 SELECT100 ワンストロークシャープナー
電動シャープナーではこれがおすすめです。
コンセント式なのでパワーは十分!
構造に無理がなく、誰にでも楽に研ぐことができます。
カートリッジ交換で両刃・片刃どちらにも対応可能。
商品説明どおりにまっすぐ1度研ぎましょう。(やりすぎに注意)
図の赤いラインを刃が通ることで荒砥から仕上げへと縦に研磨することができます。
カートリッジは水洗いできて衛生的。
電動で簡単に楽して研ぎたいという方にピッタリです。
電動研ぎ器は簡素な物から本格的なグラインダーのような物までありますが、家庭で使えて失敗しにくく低価格な物と考えるとこれがベストです。
Zwilling シャープニングスチール 研ぎ棒 スチール棒
棒状のシャープナーの基本の物で研ぎ棒ではこれが一番おすすめ。
素材はスチール製包丁の”刃先の”よれ”を直す程度で十分に切れ味が戻ります。
プロ用で難しいと考えがちですが、近くにある棒(傘やほうきの柄)で動きをマネしてみて下さい以外と刃先にあたります。
セラミック・ダイヤモンドなどもありますが削れすぎるのでおすすめできません。
上の動画のように包丁を自分から遠ざけるように動かすのと刃先があてやすく危なくないです。
刃を滑らす時はある程度”シャーッ”と行ったほうが刃先が良く研げますが手元に戻す時はゆっくりで大丈夫。