ヘンケルスとツヴィリングの包丁って気になりますよね?
名前の響きだけで海外らしさを感じます。
ネットで情報は出てくるものの、専門用語も多く良くわからない場合も多いです。
かっこよくて高品質な海外製の包丁が欲しい!
そんなあなたに、このページでは現役料理人の私がヘンケルスとツヴィリングについてわかりやすく解説します。
ツヴィリング・ヘンケルスおすすめ5選
ツヴィリング
TWIN Cermax MD67(ツインセルマックス)
最高峰モデル、このクラスの包丁を買うのであれば種類はシェフナイフ(牛刀)を選ぶとより海外らしく使いやすいのでおすすめです。
刀身はダマスカス(金属を層にして刀身に波紋を浮き上がらせた鋼材),刃の硬度(硬さ)はステンレス系最高ランク。
ハンドルは美しい形状のマイカルタ(経年劣化や衝撃に強い人工素材)ラグジュアリーな一本です。
ツヴィリング Arc(アーク)
刃材に新素材を使用し切れ味は十分。
握りやすく進化したアーチ型ハンドルはツヴィリングらしさを残しつつも使いやすさを極めた形状。
ツヴィリングの新しいスタンダードモデルと言われるだけあって見た目も性能も最新版です。
ツヴィリング TWIN Fin2 ツインフィン2
TWINFinから進化したスポーティーなデザインのオールステンレスモデル。
ハンドルはあえて左右非対称としていて滑りやすい金属ハンドルを確実にグリップできます。
ハンドル部分のスリットは画像の5つの物が最新です。
スリットの多い旧モデルとは鋼材が違うので注意。
ヘンケルスブランド
HIスタイルエリート(エイチアイスタイルエリート・ヘンケルスインターナショナルの略)
独特なアーチハンドルにセンスのある色使いが美しい。
HIスタイルだとカラーが白と黒でありがちなのですが、HIスタイルエリートならタンジェリン・ボルドーなどヨーロッパを感じさせる色合いでおすすめです。
ハンドル中央のヘンケルスマークなど細部まで作り込まれていておすすめのデザインです。(画像は三徳包丁、カラーはタンジェリン)
ヘンケルス UnityDaily ユニティーデイリー
ヘンケルスのストレートハンドルには定番のロストフライがあります。
ロストフライは非常に良い品ですが普通すぎると思う方にはユニティーデイリーがおすすめです。
流れるようなハンドルのラインが美しく、オールステンレスはシャープな印象を与えます。
ツヴィリング・ヘンケルスとは?
会社名はツヴィリングJ.A.ヘンケルス、ドイツのゾーリンゲンに本社があるキッチングッズを扱う世界的メーカー。
日本で最も知名度の高い海外の包丁メーカーでメインブランドは”ツヴィリング”と”ヘンケルス”です。
現在、その製品の多くは岐阜県関市の工場で作られています。
日本では昔、”ヘンケルス”という名称が広く使われていました。
そのため、”ツヴィリングとヘンケルス”どちらも”ヘンケルス”と呼ぶ人が今も多いので注意が必要です。
ブランドの違い
Zwilling ツヴィリング(二人マーク)
ツヴィリング(ドイツ語で双子の意味)は”最高の物を持つ喜び”という会社のスローガンを形にした上位ブランドで良い素材を使い完成度が高いのが特徴です。
Henckels ヘンケルス(一人マーク)
ヘンケルス(創業者の名)は比較的低価格な素材を使い一般家庭でも購入しやすいように位置づけられたブランド。
低価格ながら高性能、デザイン性の高さは引けを取りません。
包丁の選び方
種類
包丁の種類には 三徳包丁・牛刀(シェフナイフ)・ペティナイフ・スライサー・パン切りなどがあります。
最初の1本を選ぶのであれば万能包丁(三徳包丁・牛刀)を選ぶのをおすすめします。
文字通り1本で万能に使えて便利だからです。
包丁の種類と使用目的
三徳包丁 | 日本の万能包丁、通常の調理でこれがあれば困ることはありません。 |
牛刀(シェフナイフ) | 海外の万能包丁で三徳包丁と比べて先端が前にそっています。そのため、ねらいが付けやすく先端が使いやすいのが特徴。三徳包丁か牛刀どちらかがあれば問題ありません。 |
ペティナイフ | 小型の包丁で皮むきや細かい作業に向いています。 |
スライサー | 肉の筋を取ったり、刺身を切ったり引き切り・そぎ切りに適した包丁です。 |
パン切り | パンを切るための包丁で波型ののこぎり刃になっています。 |
硬度
この数値が高いほど切れ味が長く保たれます。
調理で包丁を使っても刃が硬いので刃の先端が丸くなりにくいのです。
これが他のサイトでよく書かれている”長切れがする”ということ。
硬い方が高級な材質ですが、あまり硬いと研ぐのは大変になります。
自分で研ぎたくない方は”硬度が高い包丁を使い切れ味が落ちたら研ぎに出す”という使い方も良いでしょう。
ツヴィリングブランド比較表
重さ(5段階評価) | 硬度 | ハンドル | |
TWIN Cermax MD67 セルマックス | やや重い | 66 | マイカルタ赤(やや太い) |
TWIN Cermax M66 セルマックス | やや重い | 66 | マイカルタ黒(やや太い) |
ZWILLING Arc アーク | やや軽い | 61 | POM樹脂(やや太い) |
ZWILLING Fit フィット | やや軽い | 57 | POM樹脂(普通) |
TWIN Houchoh D60 ホウチョウ | やや重い | 60 | POM樹脂(やや細い) |
ZWILLING Diplôme ディプロマ | やや重い | 61 | POM樹脂(やや細い) |
ZWILLING PROFFESSIONAL”S” プロフェッショナル”S” | 普通 | 57 | ABS樹脂(普通) |
TWIN FinⅡ フィン2 | やや軽い | 60 | ステンレス(やや細い) |
ZWILLING ProWood プロウッド | 重い | 57 | オーク材(普通) |
ZWILLING Sense センス | やや軽い | 57 | ステンレス5色のグリッパー (やや細い) |
TWIN Pollux ポルックス | やや軽い | 57 | ABS樹脂(太い) |
POM樹脂・ABS樹脂はともに耐衝撃性能が高い素材、火には弱いです。
包丁の硬度はロックウェル硬度(HRC)というもので表記しています。
通常の包丁の数値は54から68くらいです。
注意点!
- ProWoodは切っ先がそり上がりすぎていて切っ先が使いづらい
- Diplômeは刃の幅(高さ)が狭いのでプロ向き
- PROFFESSIONAL”S”の幅広のシェフナイフはフルボルスター(口金があごまである)ためあごが使えない
ボルスター(口金)は独自の”シグマフォージ”一体鍛造製法で作られていて堅牢性が高い。
ダマスカスは金属を層にして刀身に波紋を浮き上がらせた鋼材です。
プロフェッショナル”S” 硬度57・重さ普通の切れ味
力が入らないようにわざと包丁をつまみ、トマトを押さえていません。
なぜ人はツヴィリング・ヘンケルスを選ぶのか?
ツヴィリング・ヘンケルスを選ぶ理由は世界的に有名な技術・性能・品質があげられるでしょう。
しかし、その最大の理由は見た目、言いかえれば商品デザインや商品イメージです。
例えば車でいえば、国内に世界有数の自動車メーカーであるトヨタがあっても、BMWやベンツを購入する人がいることがあげられます。
実用性が低くてもポルシェやランボルギーニに心を奪われるように、性能の違いがあっても人は自分が気に入ったものを選ぶのです。(もちろん技術・性能・品質も踏まえてです。)
重要!
見た目で選ぶのは決して悪いことではありませんし、むしろ私はそれをおすすめしています。
見た目で選ぶのは愛着のあるお気に入りの1本を探すための”正しい選び方”で間違いありません。
性能に多少の違いがあっても見た目が気に入っている物のほうが大事にするからです。
選んではダメな物や注意点はお伝えしますのであとは好みの包丁を選ぶのがいいでしょう。
安く妥協した包丁を買い替え続けて使っても楽しくないですしお気に入りの包丁にも出会えません。
多少高価でも一生物の包丁は使う時に気分が確実に上がります。
その気分は作る料理に影響しますし、切れ味の良さは味にも良い効果をあたえるのです。時が立ち、切れ味の衰えた包丁を研ぎ直せばその素晴らしさを再確認することができるでしょう。
まとめ
ツヴィリングとヘンケルスどちらもかっこよくておしゃれで性能がいいです。
デザインとコンセプトが日本の物とは違い大きなポイントになっています。
特に性能を含めた見た目が気に入ったものを選ぶのがおすすめです。
ツヴィリング・ヘンケルスおすすめ5選
世界中で多くのファンをとりこにするメーカーZwilling J.A. Henckels。
せっかく買うなら妥協のないお気に入りの1本を選びたいですよね。
このブランドにはそれだけの価値があります。
ツヴィリング TWIN Cermax MD67(ツインセルマックス)
最高峰モデル、このクラスの包丁を買うのであれば種類はシェフナイフ(牛刀)を選ぶとより海外らしく使いやすいのでおすすめです。
刀身は133層のダマスカス(金属を層にして刀身に波紋を浮き上がらせた鋼材)刃の硬度(硬さ)はステンレス系最高ランクのMC66パウダースチールを使用し硬度66、クリオデュアにて冷硬処理。
ハンドルは美しい形状のマイカルタ(経年劣化や衝撃に強い人工素材)ラグジュアリーな一本です。
ダマスカスの刀身、紅いハンドルが好みで無い方には同スペックで黒いハンドルのツインセルマックスM66がおすすめ。
MC66パウダースチール
粗く不揃いな炭素を含まないため刃つきが良く、刃欠けしにくい。
鋭い切れ味と長切れを実現した粉末鋼です。
フリオデュア・クリオデュアとは?
ヘンケルス独自の熱処理技術で焼入れ後に急速冷却し金属組織を安定させ硬化させる技法。
冷却温度はフリオデュア-70℃、クリオデュア-196℃。
その後に焼戻しをして靭性を与え仕上げることにより硬いだけでなくしなりのあるブレードができるのです。
個人的な見解ですが、ツインセルMAXなど硬度67もあれば硬度60くらいの包丁よりも2~3倍は切れ味が保たれると考えます。(もちろん使い方にもよりますが目安として)
通常半年に1度研ぎに出すのであれば、高硬度の包丁は1年から1年半に1度の計算ということ。
年単位の長い目で見ればランニングコストは下がり良いものを安く使えることになります。(半年1度研ぎに出すのはあくまで例えです使用状況で異なります。)
ツヴィリング Arc(アーク)
刃材に新素材FC61を使用しフリオデュア処理しています切れ味は十分。
握りやすく進化したアーチ型ハンドルはツヴィリングらしさを残しつつも使いやすさを極めた形状。
ツヴィリングの新しいスタンダードモデルと言われるだけあって見た目も性能も最新版です。
FC61:ファインカーバイド61
分子が繊細で刃つきが良く、刃欠けしにくい。
鋭い切れ味と長切れを実現した高硬度ステンレス鋼です。
ツヴィリング TWIN FinⅡ ツインフィン2
TWINFinから進化したスポーティーなデザインのオールステンレスモデル。
ハンドルはあえて左右非対称とし滑りやすい金属ハンドルを確実にグリップできます。
刃材には新素材N60を使用、フリオデュア処理を施し硬度は57と性能も高級モデルに引けを取りません。
お得なセットも充実していて狙い目です。
TWIN FinⅡの包丁の種類に”マルチパーパス”という種類があります。
意味は”多目的”ということで三徳包丁と同じと考えて下さい。
N60ステンレスチール
カーバイドと呼ばれる大きな炭化物を含まないのが特徴。
通常、硬度が高いほど耐腐食性は低下しサビやすくなってしまいますが、N60は硬度とサビにくさを両立しています。
お得なセット(ペティナイフ・三徳包丁)はこちら!
ヘンケルスブランドのおすすめ
ヘンケルスブランドは低価格で本格的なドイツブランドを手にする事ができます。
一般的な他社製の包丁よりも刃が薄くサクサクと切れる軽快な切れ味が特徴。
不定期に商品の入れ替えもあるので気に入った物があれば早めの購入がおすすめ。
ヘンケルスブランドの切れ味をご覧下さい。
力が入らないようにわざと包丁をつまみ、トマトを押さえていません。
ヘンケルスブランドの包丁は刃の材質・厚みがどれも同じです。
そのため、刃の種類(形状)とハンドルが選ぶポイントとなります。
ストレートハンドルは一般的な包丁と同じなのでオールマイティーに使えます。
ヘンケルス HIスタイルエリート
エイチアイスタイル(ヘンケルスインターナショナルの略)
独特なアーチハンドルにセンスのある色使いが美しい。
HIスタイルだとカラーが白と黒でありがちなのでHIスタイルエリートを選択、タンジェリン・ボルドーなどヨーロッパを感じさせるカラーがおすすめです。
ハンドル中央のヘンケルスマークなど細部まで作り込まれていておすすめのデザインです。(画像は三徳包丁、カラーはタンジェリン)
HIスタイルのアーチハンドルは三徳包丁と牛刀、パン切りにおすすめです。
HIスタイルのアーチ型ハンドルは刃先のラインと持ち手のラインがずれるので”押し切り”しやすくなりますが”皮むき”はやりにくくなるためペティナイフには向きません。
(上記のツヴィリングのアーチハンドルは角度が違うので問題ありません。)
ヘンケルス UnityDaily ユニティデイリー
ヘンケルスのストレートハンドルには定番のロストフライがあります。
ロストフライは非常に良い品ですが普通すぎると思う方にはユニティーデイリーがおすすめです。
流れるようなハンドルのラインが美しく、オールステンレスはシャープな印象を与えます。