「すごく高い物はムリだけど、今より良く切れて一般的に良いと言われている包丁がほしい!」
その気持ちわかります!せっかく包丁を買い替えるなら”間違いない物”がほしいですよね!
包丁は見た目だけでは切れるかどうかわかりません。
説明文にも専門用語が並んでいてわかりにくいし、どれを見ても良く切れると書いてありますよね。
「藤次郎はどうだろう?」そんな気持ちでここに訪れたあなたに、このページでは現役料理人の私が”藤次郎”について解説します。
現役料理人がおすすめする”藤次郎”5選!
藤次郎は知名度も高く良い包丁です。
藤次郎は柄がステンレスのシリーズとそれ以外の物とに分けることができます。
TOJIRO PRO DPコバルト鋼 F-895 三徳包丁170㎜
TOJIRO PROの三徳包丁はとても人気の高い包丁です。
本格的なつくりと材質の良さから切れ味も抜群。
高性能ながら手の届く価格で購入できます。
DPコバルト合金鋼割込とは?
DPとは:割込材と刀身材の素材間の炭素の移動による硬度の劣化を防ぐ技術の名前です。
割込とは:割込材(ここで言うコバルト合金鋼)を刀身の先に挟み込んで作られる製法で刀身を強く価格を安くすることができます。
TOJIRO PRO DPコバルト鋼 F-888 牛刀180㎜
TOJIRO PROの牛刀はプロでも通用するレベルの包丁です。
オールステンレスなので衛生的で柄の腐食の心配もありません。
高性能ながら低価格に抑えられていておすすめの包丁です。
藤次郎 三徳 170mm DPコバルト鋼 口金付 F-503
使いやすいサイズで人気の三徳包丁です。
口金が付いているので柄との継ぎ目を清潔に保てます。
オールステンレスが好みでない人におすすめ。
藤次郎 三徳 170mm DPコバルト鋼 F-311
こちらは柄が積層強化木で口金のない製品です。
上のF-503が重量195gなのに対し130gと軽くて価格もリーズナブル。
軽さを利用した使いかたをすると重宝する包丁です。
TOJIRO PRO DPコバルト鋼 出刃包丁
オールステンレスで切れ味の良い出刃包丁です。
野外へ持ちだしてもサビの心配がなく衛生的。
鋭い切れ味は普段の料理にも役立ちます。
藤次郎とは
刃物づくりで有名な新潟県燕三条にある藤次郎株式会社のメインブランドです。
1960年代に藤寅工業として設立、のちに藤次郎株式会社と名をかえ創業当時からこだわり続けた「最高の切れ味」のもう一歩先にある「最高の道具を手にした満足感」を理念に刃物の製造をしています。
藤次郎の特徴と魅力
オールステンレスの流行で見かける機会が多くなった藤次郎ですが、特徴はオールステンレスではありません。
藤次郎の特徴は”手頃な値段で切れ味がいい”ということです。
藤次郎株式会社の前身である藤寅工業のころより顧客のことを考え良い物を作り続ける姿勢と努力が藤次郎の魅力と言えます。
藤次郎とGLOBAL(グローバル)の比較
”GLOBAL”と”TojiroPro”、オールステンレスの包丁を検索しているとよく見かけると思いますのでこのふたつのブランドの違いについて解説します。
GLOBALのページへリンク
オールステンレスの包丁でよく比べられるこの2本の違いは”デザインと切れ味”です。
オールステンレスという点ではどちらも同じですがデザインはかなり違います。
グローバルが独創性の高い形状であるのに対し、藤次郎は基本的な包丁の形状をくずしていません。
好みの問題なのでデザインに関しては好きな方を選んでいただくのが良いです。
切れ味に関してはグローバルは刃材がモリブデンバナジウム(刃以外もすべて単一材)を使用しているのに対し、藤次郎はコバルト鋼(VG10)を使用。(割込)
よく切れるかどうか?はその時の刃の付き具合によるのでなんとも言えません。
しかし、刃材の硬度(硬さ)ではVG10の方が硬いので切れ味が長く保たれるのは間違いありません。
刃の部分だけをみれば藤次郎の方が高級素材を使用しています。
コバルト鋼とは?
藤次郎で記載されているコバルト鋼とはVG10( V金10号)という高級刃材で切れ味が良く人気の鋼材。
これは武生特殊鋼材の作り出したステンレス鋼で、カーボン・コバルト・クローム・モリブデン・バナジウムを含む耐摩耗性にすぐれた刃物鋼です。
切れ味が良いだけでなくサビにくく研ぎやすいのも人気の理由となっています。
ポイントと選び方
”藤次郎”を選ぶ際のポイントと選び方を紹介します。
ポイント
先ほどもかきましたが、藤次郎の包丁を選ぶ上で藤次郎の最大の特徴である”手頃な値段でよく切れる”ものを選ぶという事が重要なポイントです。
これにより藤次郎の素晴らしい特徴を手にすることができるということ。
選び方
すべてのシリーズからよく切れる刃材の物を選び、その中から手頃な値段の物を選びます。
こうする事ですべての商品から狙い目の物を選びだす事が可能です。
藤次郎ブランドの中で切れ味の良い刃材については、”粉末ハイス鋼”・”コバルト鋼”・”超硬質合金鋼”があげられます。
その他の刃材の切れ味が悪いという訳ではありません。
より良い物をという意味で上から選びました。
藤次郎ブランドで使用されている刃材の硬度についてはこちらの表を参照。
高い | 低い | |
粉末ハイス鋼 ・超硬質合金鋼 | コバルト鋼 | モリブデンバナジウム・ハイカーボン |
硬度が高い方が切れ味が長続きする為よく切れるという評価になります。
(和包丁の藤次郎 白紙鋼 は刃材がハガネで性質が異なるため除外しています)
ここから更に価格で絞ると、粉末ハイス鋼を使用している粉末ハイスシリーズは三徳170㎜で定価19800円。
超硬質合金鋼を使用しているTojiroProニッケルダマスカス三徳170㎜は定価33000円と、どちらも高価なので除外します。
残るコバルト鋼を使っている製品が10000円を切る手頃な値段でよく切れる包丁となり藤次郎のおすすめの包丁です。
まとめると、藤次郎のコバルト合金鋼を刃材とした10000円を切る包丁を選ぶことにより。
一般的に良いと言われるブランド包丁で、切れ味が良くお値打ちな包丁を手にすることができるということになります。
現役料理人がおすすめする”藤次郎”5選!と”プラス2選”!
藤次郎は近年オールステンレスブームで目立つ存在となっています。
しかし、古くから良い包丁を作るメーカーとして確かな信用を得てきたメーカーなのです。
TOJIRO PRO DPコバルト鋼 F-895 三徳包丁170㎜
TOJIRO PROの三徳包丁はとても人気の高い包丁です。
本格的なつくりと材質の良さから切れ味も抜群。
左右対称のトルネード模様の柄は美しくグリップを助けます。
高性能ながら手の届く価格で購入できるおすすめの一本。
”プラス2選!”藤寅作 DPコバルト鋼 FU-895 三徳包丁170㎜
プラス2選としまして紹介します。
藤次郎株式会社の製品で前身である藤寅工業の銘を持つブランドです。
性能は上で紹介しているTOJIROPROとまったく同じ製品となります。
詳細は下記。
藤次郎と藤寅作の違い
”藤寅作”は藤次郎株式会社の製品で前身である藤寅工業の銘を持つブランドです。
TOJIROブランドとの違いは刀身の銘とメーカーである藤次郎の直接のサポートを受けることができるかどうかです。
性能・材質は藤次郎ブランドとまったく同じ製品となります。
藤寅作ブランドの場合、研ぎ直しなどのサービスを受ける際は販売店を経由する必要があります。
かなり面倒になるのでサポートを受ける予定のある方はその点も踏まえてお選び下さい。
(藤次郎ブランドの場合はホームページより研ぎ直し・修理をご依頼頂けます)
”藤寅作”は古くから広く不特定の販売店に流通しているため、流通後の価格を含めた統制がとれていません。
”藤次郎”は販売店を限定しアフターサービスまでフォローしている現在の正規ブランドとなるためこのような違いが出ています。
刀身の銘にこだわりが無く、研ぎ直しなどのサポートが必要なければ同じ性能で価格は安いのでおすすめします。
ここでは”プラス2選”として藤虎作を紹介しています。
他の”藤次郎”(F-〇〇〇)にも”藤寅作”(FU‐〇〇〇)はありますので各リンク先より確認してみてください。
*リンク先で見るだけでは購入にはなりませんのでご安心を。
TOJIRO PRO DPコバルト鋼 F-888 牛刀180㎜
TOJIRO PROの牛刀はプロでも通用するレベルの包丁です。
オールステンレスなので衛生的で柄の腐食の心配もありません。
左右対称のトルネード模様の柄は美しくグリップを助けます。
高性能ながら低価格に抑えられていておすすめです。
藤次郎 三徳 170mm DPコバルト鋼 口金付 F-503
使いやすいサイズで人気の三徳包丁です。
口金が付いているので柄との継ぎ目を清潔に保つことが可能。
オールステンレスが好みでない人におすすめ。
グッドデザイン賞を受賞しているのですが私には普通のデザインに感じられます。
とは言うものの、非常にコスパに優れた包丁であることは間違いありません。
藤次郎 三徳 170mm DPコバルト鋼 F-311
こちらは柄が積層強化木で口金のない製品です。
上のF-503が重量195gなのに対し130gと軽くて価格もリーズナブル。
この重量の差は口金・柄の内部の金属量・刃の薄さからきています。
特に刀身の厚みは0.2㎜ほど他のシリーズよりも薄いです。
これにより軽いながらも食材にスムーズに刃が通ります。
菜物や果物など軽さを意識した使いかたをすると重宝するタイプです。
TOJIRO PRO DPコバルト鋼 出刃包丁 F-634
オールステンレスで切れ味の良い出刃包丁です。
野外へ持ちだしてもサビの心配がなく衛生的。
片刃を意識した握りやすい柄の形状です。(左右非対称)
鋭い切れ味は普段の料理にも役立ちます。
柄は左右非対称となっていて画像の反対側は三徳包丁と同じトルネード模様が刻まれています。
柄は和包丁スタイル(出刃と柳刃)のみ左右非対称です。
”プラス2選!”藤虎作小出刃120㎜ FU-634
プラス2選!の2品目”藤寅作小出刃120㎜”です。
刀身の銘と直接のサポートが必要なければ安いのでおすすめの商品!
まとめ
コバルト鋼は藤次郎の製品で1番多く使われている刃材。
この材質とつくりで現在の知名度を築き上げてきたのです。
藤次郎を手にすれば、現在お使いの包丁よりも確実に良くなることは間違いありません。