ペティナイフの選び方・おすすめ5選

“ちょっとだけ切りたい”わざわざ万能包丁を出すまでもない時ってありますよね。
そんな時に便利なのがペティナイフ!万能包丁の次に身近な包丁です。
ペティナイフは便利なのでメインの包丁として使っている人もいるほど。
そんな身近なペティナイフの特性を活かした使い方・選び方についてこのページでは現役料理人である私がポイントを押さえて解説します。

ペティナイフとは

ペティナイフとは小さい包丁の事で、フランス語で”小さい”という意味のPetit(プティ)が語源です。
牛刀をそのまま小さくした形で細かい作業をするのに最適。
取り出しやすい位置にあると何かと重宝します。

メリットデメリット

メリット

ペティナイフは万能包丁である牛刀を小さくした物なので、押し切り・引き切り・刻む・皮むきと何でもできます。
特にその小さな形状を利用したフルーツなどの皮むきやカットが得意です。

ペティナイフは、刃先から峰までの刀身の幅が狭く、柄も細いことが特徴です。
梨を手にもって皮を剥く作業では、刀身の幅が狭い包丁の方が便利。
小指から人差し指までの四本指で柄をにぎり、親指を梨の表面に添えて、回しながら切るという動きができるからです。
万能包丁のような刀身の幅が広い包丁では、親指が梨に届きません。
このように、手にもって野菜や果物の皮を剥くという作業には、厚みが薄くて刀身の幅が狭いペティナイフが非常に有用です。

親指が届く

知っておきたいペティナイフの形状

ほとんどのペティナイフは牛刀をそのまま小さくした形状をしています。
しかし、小さくなっただけのように見えて実は大きく変わっているのをご存じでしょうか?

  1. 刃渡りが短くなることで手早く細かい動きができるようになる
  2. 刀身の幅が狭くなることで横への”小回り”がきく
  3. 重量が軽くなることで皮むきなど、手の上での作業が手軽になる

このように、包丁にとって”サイズ”や”重さ”は思っているよりもずっと大きな変化を包丁に与えるのです。

特徴を活かした使い方
ペティナイフは先端が細く尖っているので細かな動きが可能。
例えば、”くり抜く”先端が細いので万能包丁よりも小さくくり抜くことができるのです。
このように刀身の向きを変えやすい事を”小回りがきく”と表現します。

デメリット

デメリットは”サイズ”と”重さ”、この2点がペティナイフのデメリットです。

ペティナイフは刃渡りが15㎝以下と短いため、どうしても一度で切れる範囲が限られます。
一度で切れないと何度も刃を通す必要があるので食材の形を崩してしまうのです。
ペティナイフは大きな食材を切るには不向きと言えます。

次に重さについて、和包丁がそうであるように包丁にとって”重さ”は切る上で重要な要素のひとつ。
包丁自体に重さがあることで食材に刃が入りやすく、さらに腕の力が少なくて済むので切りやすいのです。
重量の軽いペティナイフは硬い食材を切りにくいと言えます。(例、人参・蓮根・大根など)

ペティナイフのメリットデメリットをまとめると、ペティナイフはさまざまな切り方ができてべんり。
しかし、小型なため大きく硬い食材は切りにくく不向きということです。

選び方

ペティナイフを選ぶ際には2つの考え方があり、ひとつはメインの万能包丁を補助するサブ包丁的な考え方。
もうひとつはペティナイフ自体をメインとして使う考え方です。
セオリー通りに解説すればペティナイフはサブ包丁ですが、あまり調理をしない家ではペティナイフはメインの包丁になりえます。

口コミでも「ペティナイフだけで普段の調理をしている」と答えている方が一定数います。

サイズ

ペティナイフは刃渡り150㎜から120㎜くらいの物が多いです。
普段の調理で主に使うのであれば15㎝くらいの大き目の物をおすすめします。
刻んだり押し切りが小さな物より圧倒的にしやすいためです。(家庭では普段、刻むのと押し切りが多いと思います)
万能包丁をメインで使っていて小さい食材用にペティナイフを選ぶ場合は小さな物がおすすめ。
使い分ける包丁の特性が大きく違う方が使い分けの意味が大きくなるからです。
包丁ごとの特性を活かして”使い分け”ができると料理の仕上がりも腕も格段に上がります。

素材

ペティナイフの刃の素材はステンレス系がおすすめです。
なぜなら、ペティナイフに求める性能として”手軽さ”があるから。
包丁の素材にはステンレス系・ハガネ系・セラミックがありますが、ハガネ系は切れ味がよいのですがサビやすく手入れが面倒。
セラミックに関しては折れやすくペティナイフの特徴である小回りは危険です。
それらを踏まえるとペティナイフにとって最善の素材はステンレスといえます。

ステンレス系のペティナイフは品数が豊富なので迷ってしまいますがこのページのおすすめから選べば間違いありません。

最新のペティナイフはアーチハンドル?
ペティナイフは刀身が狭くあごが短いので、押し切りする際に柄を握るとまな板に指が当たってしまします。
まな板の端を使うか、柄を上から包み込むように持たなければなりません、もしくは切っ先を使って引き切りするかです。
しかし、最近のペティナイフには柄に角度がついている物があります。
これなら柄を持つ手がまな板に当たらないので、ある程度オールマイティに使えて便利です。

アーチ型ハンドル

上で紹介している”梨を手に持って剥く”ような作業は通常のストレートハンドルの方が刃先までの距離が近いので剥きやすいですよ。

ストレートハンドルのペティナイフの切り方

まとめ

ここまで解説しましたペティナイフを選ぶポイントをまとめると。
ペティナイフは細かい作業で使いやすく、素材は手軽なステンレス系がおすすめ。
万能包丁をメインに使い、サブ包丁としてペティナイフを使い分けると料理の質があがります!
ペティナイフをメインの包丁として使うならなるべく大きい物がおすすめということです。

現役料理人がおすすめする!ペティナイフ5選+1

少人数の家庭では、長い刃渡りの包丁を利用して大きな食材を切るという作業はあまりないと思います。
むしろ、野菜の皮をむいたり、押し切りしたり、という方が多いのではありませんか?
そうであれば、ペティナイフの方が使いやすい場面も多いはず!
食材によってメイン包丁にもサブ包丁にもなるペティナイフをぜひ使ってみてください!

ツヴィリング ツインフィンⅡ ペティナイフ130㎜

出典AMAZON

押し切りしやすいハンドル角度に加え、手が滑りにくいハンドル形状のツインフィンⅡがおすすめです。
切っ先(刃の尖端)が下がった形状なので刻む・押し切りがしやすく小型の万能包丁といったところ。
オールステンレスで快適!さらに刃材も良く切れ味抜群!
近未来的なフォルムがカッコイイ一押しです。

下村工業 ウェルダン ペティナイフ125㎜

出典AMAZON

ウェルダンは低価格ながら刃材にはモリブデンバナジウム鋼を使用し鮮やかな切れ味を実現!
流れるようなハンドル形状はグリップ力を高めています。
くぼみの無いオールステンレスは理想形と言えるでしょう。

Misono(ミソノ)UX10(ユーエックステン)ペティナイフ150㎜ 

出典AMAZON

MisonoUX10はプロが使う本格的な包丁です。
これがあればペティナイフは十分と言えます。
ハンドルは積層強化木の3点留めでしっかりとした口金付き、刃材には高級スウェーデン鋼を使用。
刃物の町、岐阜県関市で職人の手により仕上げられた包丁です。
ペティナイフの基本を押さえたストレート形状は皮むき・細かな細工に適しています。
本格的なペティナイフが欲しい方にはぜひ使って頂きたい1本です。

UX10について詳しくはこちらUX10のページへのリンク

藤寅作 ペティナイフ135㎜

出典AMAZON

「本格的な物がいいけど値段は安く抑えたい」そんな方には”藤寅作”がおすすめ!
口金は無いものの、ハンドルは積層強化木の3点留めで刃材にはコバルト合金鋼を使用、十分にプロ用と言える包丁です。
一流メーカー”TOJIRO”の製品でありながら低価格、コスパを重視するならこれに決まりでしょう。

安さの秘密を知りたい方はこちらTOJIROのページへのリンク

藤寅工業 藤寅作 ペティナイフ 135mm FU-304 4960375403041

ヘンケルス HIスタイルエリート(エイチアイスタイルエリート) ペティナイフ130㎜(カラー:タンジェリン)

HIスタイルエリートはオシャレなカラーと形状でありながら切れ味も良いおすすめの1本。
独特なアーチ型のシェイプハンドルとセンスあふれるカラーがヨーロッパを感じさせます。
ハンドルを留めるリベットの中央にはヘンケルスのマークがあしらわれ細部までこだわりが詰まったつくり。
カラーはタンジェリンの他にボルドー・ピーチ・ブラック・ホワイトなどお好みで
選べます。

プラス1 ツヴィリング ツインフィンⅡ パーリングナイフ90㎜

出典AMAZON

上で紹介しているツインフィンⅡと同じシリーズなので”プラス1”として紹介しますパーリングナイフです。
パーリングナイフは ”くり抜く””けずる”という作業により特化している小型の包丁。
刃渡りは100㎜以下と短く握った状態で”切っ先”(尖端)近くまで指が届くので切っ先が使いやすいのです。
ペティナイフという種類の中で”より小型な包丁”と認識して頂くのが良いでしょう。
切っ先を使った作業・手の上での作業にはパーリングナイフがおすすめ!

切っ先が使いやすいパーリングナイフ
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